お疲れ様です!

今回は「トータルで利益が出れば、それでよい」という感覚について少々お話してみたいと思います。

 

システムトレーダー・裁量トレーダーによらず、結果を出しているトレーダーは、何か特別なロジックや手法でトレードしているように錯覚しがちですが、私が知る限り実はそうではありません。

結果を出しているほぼすべてのトレーダーは、わずかな優位性を持ったロジックや手法を発見し、それを淡々と繰り返しているに過ぎないのです。

 

勝率で申し上げるのはナンセンスですが、あえて申し上げますと、勝率が高そうなイメージの短期トレーダーであってもせいぜい6割程度です。

勝率6割程度と聞けば、そのロジックや手法が、何か特別なものではないことがお分かりいただけるかと思います。

これは巷で「億トレーダー」と呼ばれるスーパートレーダーであっても同様であり、これが真実です。

要するに結果を出しているトレーダーであっても、半分近くは負けているというわけです。

 

だからこそ

「トータルで利益が出れば、それでよい」

この感覚が、非常に重要になってきます。

 

トレーダーであれば、どのような相場状況でも勝てるロジック、いわゆる「聖杯」を追い求めてしまうものです。そしていつしか多くのトレーダーは、「聖杯」など存在しないことに絶望していきます。

しかしながら、トレードにおいて重要なのは、ありもしない「聖杯」を追い求めることではなく、負けを受け入れつつ、トータルで利益を出すという考え方になります。

勝てる相場状況でしっかりと勝つ。勝てない相場状況では正しく負ける。(=ルール通りに負ける。)そしてトータルで利益を出していく、これがトレードの核心であると思います。

結果を出しているトレーダーも、多くの負けトレードを受け入れて、トータルで利益を出しています。おそらく想像よりも泥臭い作業を繰り返しています。

 

このあたりの感覚が身についてくれば、システムトレーダーであれば、短期間の負けでシステムの稼働を停止してしまったり、裁量トレーダーであれば1トレードの勝ちにこだわり過ぎて、ロスカットが遅れてしまうというミスが激減します。

逆に申し上げますと、このあたりの感覚が身についていなければ、どんなに優秀なシステム、あるいはトレード手法を駆使しても利益は残っていかないと思います。

 

なかなか難しいのですが、トレードとは「ルール通りに負ける作業」みたいに捉えてもいいのではと思います。

 

負けても焦る必要はありません。

トータルで利益が出れば、それでよいのです。

 

では失礼致します。