お疲れ様です!トレーディングオフィスの富崎です。
今回は「システムトレーダーが冒しがちなミス」というテーマで少々お話してみたいと思います。
私は普段、EAによるシステムトレードも手動による裁量トレード(スキャルピング)も併用しているわけですが、システムトレードでは、裁量トレードと比較して、格段にメンタル的負担は軽減されます。
これは当然のことで、システムトレーダーは自身でポジションを取ったり、決済する必要がないからです。
ですから
「どのタイミングでポジションを取ろうか」
「どのタイミングでポジションを決済しようか」
とチャート画面を前に集中する必要がなくなります。
しかしながら、EAがポジションを保有している場面では、常にその時点での損益が含み益あるいは含み損という形でシステムトレーダーの目に入ってきますので、メンタル的負担がゼロとは言い切れません。
EAによるシステムトレードでは、膨大な過去データにおけるバックテストで優位性が担保されており、1トレード毎の損益に一喜一憂する意味も必要もないはずですが、このわずかなメンタル的負担がシステムトレーダーが冒しがちなミスを誘発してしまいます。
人間のメンタルは不思議なものでEAがポジションを保有すると・・
「上手く利益確定ができないのではないだろうか」
「上手く損切りができないのではないだろうか」
と途端に不安に駆られるケースが頻繁に起こり得ます。
もうこうなれば、膨大な過去データにおけるバックテストでの優位性などどこ吹く風です。
感情で利益確定を入れたり、損切りを入れるといったミスを冒してしまいがちになります。
利益確定を早く入れたくなるのは、有名なプロスペクト理論でも言われているとおり、人間の性質上、仕方のないことですが、これではあらかじめプログラミングされたアルゴリズムどおりにEAが動いていないことになります。
感情でポジションを操作してしまうのは、システムトレーダーとしてはミスであり、実際のトレードはポジショニングからクローズまですべてEAに任せるべきだと思います。
システムトレーダーとしての仕事はそこではなく、バックテストにおける優位性の確認であったり、バックテストにおける最大ドローダウンから適切な運用ロット数を決定することに尽きると思います。
では失礼致します。