お疲れ様です!
今回はラウンドナンバー逆張りスキャの有効性について少々お話してみたいと思います。
ちなみにラウンドナンバーとは、為替レートの切りの良い数字のことを言います。
具体的にはドル円で言いますと、110.00や109.00など小数点以下が「0」で終わるレートのことを指します。
この切りの良いレートは多くの市場参加者に意識されることで、心理的な節目となりやすく、一時的なサポート・レジスタンスとなります。
この市場参加者の心理を利用したものがラウンドナンバー逆張りスキャです。
レートがラウンドナンバーに到達して、一旦リバウンドする値動きのクセを狙って主に秒スキャ・分スキャで数pipsを取っていきます。
スキャルピング手法としては古くから使われている手法です。
さて、この手法ですが、実は最近あまり機能しなくなってきているように感じています。
と言いますのも、ラウンドナンバー到達後のリバウンド幅が年々小さくなってきているのです。
例えばレートがラウンドナンバーに到達後、10pipsリバウンドしたとして、その幅の中で2~3pips抜くのと、5pipsリバウンドしたとして、その幅の中で同じく2~3pips抜くのとでは、格段に難易度が違います。
もちろん後者の方がより難易度が高くなります。
実際5pipsのリバウンド幅で2~3pips抜くのは不可能に近いと思います。もうピンポイントで抜いていくしかないですよね。
では、なぜリバウンド幅が年々小さくなってきているのか?
私は最初、この手法を使う人が多くなり過ぎて機能しなくなってきているのではないか、と考えました。
「多くの市場参加者が同じロジックでトレードを行えば儲かる人がいなくなる」の理論です。
ただ、この理論でいくと、この手法の場合、レートがラウンドナンバー到達後に、多くのトレーダー(※)が同方向に注文を入れるわけですから、リバウンド幅が小さくなる理由にはならないような気がします。
(※)多くのトレーダーと言いましても、市場参加者全体からすれば、極々一部ですが・・。
次に考えたのが、マーケット全体のボラティリティが低下しているため、リバウンド幅もそれに比例して小さくなってきているのではないか、ということです。
例えば50pipsの下落幅に対して、10pipsリバウンドしていたものが、ボラティリティの低下により30pipsの下落幅に対して、同じく10pipsリバウンドするかと言えば、やはりそうではなく、リバウンド幅も小さくなるのが自然です。
リバウンド幅が小さくなっているのはマーケット全体のボラティリティの低下によるもの、おそらくこの考えで合っているように思います。
では、ラウンドナンバー逆張りスキャはもう通用しないのか?
さらに考えを進めますと、リバウンド幅が小さくなっているにも関わらず、ラウンドナンバーで逆張りを仕掛けてくるトレーダーはまだまだ多く存在します。
数pips抜けるケースも多いと思います。
ただ以前と違い、あまりリバウンドしないとなれば、彼らはすぐにポジションを切ります。
私はこの動きを狙っていく方が、今は賢明ではないかと考えています。
要するにラウンドナンバーは逆張りではなく、一旦小さくリバウンドした後のブレイクを順張りで攻める、これが私の今の結論です。
ちなみに直近のラウンドナンバーでのトレードです。2021年5月18日にドル円が109.00を下方向にブレイクしたシーンです。
思いっきりブレイク狙いのツイートをしていましたね。
私の感覚では、ラウンドナンバー付近のトレードにおいて、今は順張りの方がうまくいくと思います。
ラウンドナンバーという同じポイントでも、こんな感じで入り方を少しずつ微調整しています。
では失礼致します。